理事長 山名 泰
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【理事長挨拶】
皆様には、日頃から委員会活動をはじめ、組合活動全般にわたり、ご理解、ご協力をいただいておりますことに、誠に高い席からではございますが、先ずは厚く御礼申し上げます。
また、本日は大変ご多用の中を、組合顧問の山田弁護士、豊泉税理士、宇野社会保険労務士の3人の先生方にもご臨席を賜りました。改めまして、厚く御礼申し上げます。
私が理事長に再任されましてから、瞬く間に1年が経過いたしました。 この令和5年度の1ヶ年度は、新型コロナウイルス感染症の位置付けが5類に移行し、社会経済の動きに、やっとコロナ禍前の活況の兆しがみえてきたように思われます。
ただ、私ども業界の景気はどうか?と申しますと、休眠層のパチンコファンすら、未だ戻って来ておらず、パチンコホール運営の大きな変化の波が、そのまま私ども販社にのしかかっているような厳しい状況でございます。
加えて、本年元旦、能登地方及び能登半島沖を中心に発生した令和6年能登半島地震は、甚大な人的物的な被害をもたらし、北陸に拠点を置く組合員やパチンコホールも少なからず被害を受けており、一日も早く、元の日常を取り戻していただくことを心から願っております。
いずれに致しましても、業界の景気回復への道のりは、決して平坦ではないと思われますが、こうしたときこそ、組合の更なる健全化・適正化に向け、科せられた課題を一つひとつ解決に導いていくことが重要と思われます。
本日の総会の議題は、いずれもこれらの課題に密接に関連するものばかりですので、皆様には、どうぞ円滑で建設的なご審議をお願いします。 結びになりますが、本日の総会が皆様方にとりまして実り多いものとなりますこと、併せて、ここにご参会の皆様の益々のご健勝、ご多幸を心より祈念申し上げ、私のあいさつに代えさせていただきます。
Ⅰ 基本方針
今、我が国では、政府による新型コロナウイルス感染症対策の緩和を機に、「ポストコロナ」へと変わる大きな節目を迎え、以降、社会経済活動も徐々に元の活況を取り戻しつつあります。
しかし、その一方で、長期化が懸念されるウクライナ情勢や激化するパレスチナ民族紛争、さらには台湾への軍事姿勢を強める中国の覇権的(はけんてき)動向など混迷を続ける国際情勢に加え、米国の景気後退、中国経済の減速など二大大国の経済状況が我が国経済に及ぼす影響が大きな不安要因となっています。
こうした国際的な経済情勢を受け、依然として、長期にわたるデフレからの脱却に向けた大きな局面変化がみられない国内経済を背景に、エネルギー価格や物価の高騰に国民生活はさらに厳しさを増しており、とりわけ、中小企業は、新型コロナウイルス感染症対策の実質無利子・無担保融資(いわゆるゼロゼロ融資)の返済本格化が重荷となる中、原材料価格の高騰や人手不足による人件費の上昇が経営を直撃し、倒産が相次ぐなど影響は計り知れないものがあります。
こうした状況の下、私ども遊技業界では、4年余の長期にわたるコロナ禍による国民の娯楽に対する意識の変化などが主な要因となって遊技人口が大きく減少し、ホール店舗の閉店が相次ぐ中、物流の2024年問題や令和6年能登半島地震の発生なども相まって、さらに厳しい経営環境に置かれています。
しかしながら、私どもは、こうした問題を乗り越えるべき課題ととらえ、一つひとつ確実な解消に導くことにより、健全な娯楽としてのパチンコの魅力をより一層高めるとともに、低迷している遊技人口の回復に全力を傾注することで、遊技産業の健全な発展を図っていかなければなりません。
そのため、全国遊技機商業協同組合連合会の指導の下、業界に関連する各団体との緊密な連携を図り、コンプライアンスを徹底しつつ、こうした課題を業界全体の問題と位置づけ、真摯に取り組んでゆかなければなりません。
特に、私ども販売会社は、ホール営業者、遊技機製造業者との間のいわば「架け橋的存在」として、中古遊技機流通制度の根幹を支える適法・適正な遊技機点検確認や書類作成に向けた一層の技能の向上に努めてゆくことこそ肝要と思われます。
他方、こうした厳しい状況下においても、環境に配慮しつつ、必要な社会貢献活動を積極的に展開し、国民の信頼と安心感を醸成することが将来の業界の繁栄に向けた大きな布石と考えます。
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